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新刊刊行のお知らせ(2024年9月10日)
次の新刊を2024年11月22日(予定)に刊行いたします!
書名:『誘惑者』(上・下)
著者:ヘルマン・ブロッホ
訳者:古井由吉

『ウェルギリウスの死』(上・下)重版出来(2024年6月7日)
『ウェルギリウスの死』上・下とも2024年6月7日に第二刷が入荷しました。初刷の製作部数が決して多くないとはいえ、発売後すぐに重版に至ったのは、本書の復刊を期待していただいた読者の皆様、書店様のおかげです。みなさまに深く感謝申し上げます。

ご挨拶(2024年4月2日)
このたび新出版社を2024年3月1日に設立いたしました。社名のあいんしゅりっと(Ein Schritt)はドイツ語で一歩という意味です。マラソンもスタートラインに立ってから。まずは一歩前へ進んで、ドイツをはじめとする海外文学の翻訳を中心に出版活動を始めていきます。青臭いですが、その一歩がより良い未来に繋がることを願い、そういう力が出版にあることを信じて。今後は皆様へ少しでも貢献できるように万全を期して努力してまいる所存です。何とぞご支援ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

news

新刊『誘惑者』(上・下)
2024年11月22日発売!

20世紀ドイツ文学を代表する作家であるヘルマン・ブロッホの死後に遺稿から編纂された長編小説をドイツ文学者・古井由吉が翻訳した言語芸術の最高峰ともいえる名作を復刊。本作の訳業は古井由吉が作家への道を歩むきっかけのひとつに。

『誘惑者』はヘルマン・ブロッホの死後に、何度も改稿され未完成のままであった遺稿をある編集者によって編纂され発表された作品です。『誘惑者』という書名もその編集者がつけました。その編纂の内容から「大いに問題のある作品」(訳者解説より)とされ、現在では、のちに別の編集者によって編纂されなおし書名も違う作品が、研究者の間では認められており、『誘惑者』は日の目をみていません。その詳細については本書下巻に掲載の早川文人氏の解説を参照ください。とはいえ、ドイツ語の言語表現を極限まで突き詰めた「ヘルマン・ブロッホのひとつのまとまった作品」(訳者解説より)があり、それを古井由吉というドイツ文学者が日本語に翻訳し、またその翻訳作業が作家としての古井由吉に影響を与えた、ということから、ぜひ日本の読者に読み継がれて欲しいと願い、『誘惑者』を復刊することにいたしました。

新刊『ウェルギリウスの死』(上・下)
2024年5月20日発売!

20世紀ドイツ文学の記念碑的小説復刊!
古代ローマの大詩人ウェルギリウスの死の直前の18時間を描いたヘルマン・ブロッホの畢生の大作です。1977年刊行集英社世界の文学に収録されていた同書名の復刊ですが、SNS等でも常に刊行を望む声が挙がっている幻とも言える名著です。

ヘルマン・ブロッホについて
1886年ウィーンでユダヤ系の裕福な紡績業者の長男として生まれ、実業家としての道を歩みますが一転、1927年に工場を売却し、その後ウィーン大学で聴講生として数学、哲学、心理学を学びます。1931年から1933年に長編小説『夢遊の人々』を発表。1938年にナチスに逮捕拘禁されますが、拘束中には『ウェルギリウスの死』の執筆を続けています。ジェイムズ・ジョイスなど外国作家たちの尽力で解放され、イギリスを経てアメリカへ渡ります。1945年に『ウェルギリウスの死』、1950年に『罪なき人々』を発表。プリンストン大学では群衆心理学を研究し、論文も発表しています。ノーベル文学賞候補となりますが、1951年死去。『誘惑者』は生前には発表されず、遺稿を整理する形で1953年に全集に収められました。

今どき、今ごろにどうして復刊?
著者はユダヤ系オーストリア人で、ナチスに拘禁され死を覚悟したことがあります。解放後は群衆心理学の研究に没頭、ナチス台頭の仕組みを研究し、二度とファシズムが起きないことに自分の作品が少しでも貢献できることを願っています。新たな戦前とも言われる現代にこの著者の作品を読むことは意味あることだと考えています。

集英社版世界の文学では2段組でしたが、本書は1段組で、サイズもB6変型(174mm × 120mm)なので、文庫ほどではないですが、手に収まりやすく、読みやすく、持ち運びしやすく、と読みやすさを求めました。長く読まれ続くことを願っています。ただし、内容は難解です。漢字も略字に変更しておらず、オリジナルのままです。

books

誘惑者 上
ヘルマン・ブロッホ著 古井由吉訳
定価3190円(税込)
並製・B6変型(174×120mm)・576頁
ISBN978-4-911290-02-6

2024年11月22日発売

誘惑者 下
ヘルマン・ブロッホ著 古井由吉訳
定価3190円(税込)
並製・B6変型(174×120mm)・576頁
ISBN978-4-911290-03-3

2024年11月22日発売

ウェルギリウスの死 上
ヘルマン・ブロッホ著 川村二郎訳
定価2750円(税込)
並製・B6変型(174×120mm)・416頁
ISBN978-4-911290-00-2

2024年5月20日発売

ウェルギリウスの死 下
ヘルマン・ブロッホ著 川村二郎訳
定価2970円(税込)
並製・B6変型(174×120mm)・512頁
ISBN978-4-911290-01-9

2024年5月20日発売

notice

読者のみなさまへ

弊社の書籍は全国の書店様で購入可能です。また書店様が運営されているネット書店でも扱っていただきます。とは言え、設立したばかりの新興小出版社ですので、中々店頭には並んでいないので、ご面倒でも書店店頭でご注文ください。昨今はご注文・お取り寄せでも1週間程度で入手可能な書店様が増えてきております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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about

2024年3月1日に設立した、今はひとりだけの出版社です。社名のあいんしゅりっと(Ein Schritt)はドイツ語で一歩という意味で、ひとり出版社として一歩を踏み出してゆっくり歩んでいきたいという気持ちを込めていますが、一方で、現在の日本や世界を見渡して、将来(というより未来)への危機的不安から、schritt zurück(歩み戻り)で、故きを温ねて明日へと繋げたいと考えています。

合同会社あいんしゅりっと Ein Schritt Verlag
〒270-1152 千葉県我孫子市寿2-17-28

設立日 2024年3月1日
代表社員 竹内正明